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早春の高山と奥飛騨訪問 その3



 日曜日。快晴。前夜は深夜まで残業して、今日は穂高へ行くために頑張った。その甲斐あって、久々のドピーカンだ。今回お世話になっているYさんに見せつけられるスイスツアーのビデオは、いつもドピーカン。雨男を自認する私のツアーは肝心の所で雨だったりする。だから余計にドピーカンのビデオDVDを当てつけに送りつけてくる。まあ、空には雲くらい浮かんでなけりゃ良い写真にはならないよ・・・と負け惜しみの返事を毎回出していた。
 Yさんの奥様は折り紙付き、筋金入りの「晴れ女」だそうだ。で、私は不幸きわまりない「雨男」。今日のガチンコ勝負は私の大敗。まあ、こんな負けならいつでも歓迎、喜んで投げすてられます。
 朝食も早々に平湯経由で新穂高のロープウエイ駅に向かう。平湯で白銀に輝く笠ヶ岳にご対面。蒲田川の本谷にいったん降りて、川岸をさかのぼる事数十分。槍も顔を出して、笠も大きく聳えてきて、西穂の山肌が近づいてきて、ロープウエイの駐車場についた。


 登山歴は長いが、新穂高のロープウエイは初めてだ。反対側の山にはテントを担いであがっていたのだが、人の多いこっちは敬遠していた。でも山も真面目に登らなくなって、観光旅行者として、恥ずかしながら?乗ってしまった。
 昨年のスイスを思い出す。高度を上げるにしたがい4面のウインドウの大パノラマの迫力が増してくる。日本の山もなかなかやるな。
 遠く白山も霞の上に白い巨体を軍艦の様に浮かべている。笠ヶ岳から双六方面に連なる尾根も迫ってくる。槍がちょこんと黒っぽい穂先を天に伸ばしている。小槍が寄り添うように天を指している。南岳の大キレットから奥穂への稜線が険しそうに連なり、やがて西穂のギザギザした尾根を経て西穂の小屋で小休止する。少し右に目を転じるともくもくと煙の上がる焼岳だ。
 途中ケーブルを乗り継いで展望台駅。まだ本格的なシーズンではないが、上天気の日曜とあって、展望台は賑やかだ。国際色も豊かで、東洋のミニスイスって感じかな。でも此処でたむろする観光記念写真屋が喧しい。頼んでもないのに勝手に写真を撮って、帰り際に売りつけに来る。まあ似たような営業はいろんな観光地でお目にかかるけど、スイスのゴルバッチュじゃ居なかった・・・と思うのだけど。


 たまたま展望台に居合わせたYさんのお知り合い(昨日工房に訪ねていらした)ご夫妻も交えて、ミラー記念写真?。スイスで使った手を此処で再現してみた。残念、自分が半分切れたのに気づかなかった。


 折角ここまで来たので、少し雪の中を歩くことにした。久しぶりの雪山歩きだ。でも靴がスニーカーじゃ大して歩けない。観光者用の周遊コースを行く。木の切れ目から穂高が顔を出す。観光客が途切れ、西穂に向かうルートに少し足を踏み入れる。早朝小屋を降りてきた登山者とすれ違う。もう何年雪山とおさらばしているか。同じような年代、もしくは上の登山者とすれ違う度に、よく頑張るなーと感心。
 今日は本当に素晴らしい早春の穂高を楽しませてもらった。一気に麓に降りて、平湯で昼食をとって、名残惜しくもお世話になったYさんご夫妻に別れを告げ、自分の車に戻って、帰路についた。
 Yさん、今回もいろいろありがとうございました。楽しい3日間でした。飛騨工房のオープンのご成功をお祈り申し上げます。

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