数日前にFUJIFILMから新機種が発売されました。
X-Pro2の兄弟分X-T2です。
X-Pro2のおかげでFUJIFILMのミラーレス機の実力を思い知らされた身にとって、それはとても気になる存在です。
兄弟とはいえX-T2は全く方向性の異なるカメラと言えます。
ファインダーの構造が違います。
X-Pro2は素通しの光学ファインダー(OVF)を軸にしたレンジファインダー的機構。のぞき窓は左端。
対してX-T2はいわゆるペンタプリズムが軍艦中央部に突き出た一眼レフ的なファインダー。のぞき窓は中央。
前にも書きましたがオーソドックスな一眼レフに慣れた身には、X-T2のファインダーに興味が行きます。
カメラのデザインも、どこなくノスタルジックな風貌で、これはこれで使ってみたくなります。
悩んだ結論。
「Nikonを処分してFujiに乗り換える」
お大臣なら新しいのを増やすだけで済みますが、細々と食いつなぐ身分としてそんな資金はありません。
ちょっと時代遅れになったD700ですが、何本かのレンズとともに嫁に出すことで、ギリギリ新システムに移行できました。
晴れてX-T2がやってきて、Fuji兄弟の揃い踏みが完了したのです。
実はX-T2と同時に16-55mm F2.8ズームも注文したのですが、これが運悪く初期不良品。
送り返して交換と相成り、完璧な新システムの実現は先送りになりました。
X-T2を早速使ってみました。
使い慣れた一眼的ファインダーです。
X-Pro2の低倍率ファインダーに比べらた遥かに見やすくなりました。
しかし欠点も。
一眼と言ってもミラーレスです。ファインダーに見えるのはモニターの画像です。
くっきりすっきりた光学ファインダーを見慣れた目には違和感たっぷり、慣れには時間がかかりそうです。
でも実際映る画像がファインダーに出てくるメリットは大きいかもしれません。
見やすいファインダーの恩恵はマニュアル撮影に活かされます。
これはマウントアダプターを介して他社の望遠マクロで撮影したものです。
三脚も使わず、薄暗くなってから撮ったので画像は良くありませんが、ピント合わせに苦労はしませんでした。
(ちょっとピンボケなのは手持ちだから・・・)
デジカメの心臓である撮像素子や処理エンジンはX-Pro2と同じです。
JPEGと撮って出しでキレのある画像はもちろん健在です?
X-Pro2よりも軍艦部上面はメカニカルなデザインです。
基本的な撮影要素がダイヤルで変えられ、目視できます。
ボディはX-Pro2よりも少しコンパクトです。
でもグリップは大きく持ちにくいことはありませんでした。
Nikonからシステムが変わって幾つかの戸惑いもあります。
カメラに盛り込まれた機能や使いやすさはNikonに1日の長があります。
今まで何気なく使えていた機能、例えばメモリーカードのフォーマットがNikonの場合ツーボタンの一押しで済んだものが、メニューを呼び出してから何動作か要求される・・・など、不便をかこうこともあります。
でも長く使っていくことの慣れがそれを解消してくれると思います。
ちょっとしたシステムのバグや、製品のバラツキもあったりして信頼性に問題が・・・と騒ぐ御仁もいるようですが、アマチュアが趣味で使う道具としては十分魅力的なカメラだということができそうです。