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イタリアの山を歩いてきました(5)

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7月4日(月)セチューダからガイスラー山群の南斜面、花の海を歩く。(前編)

早朝、部屋の中から見えるサッソルンゴが赤く輝いてました。
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これは晴天が期待できそうです。
少しずつですが天候は落ち着いてきているようです。
でもまだ完璧に安定とは言えないようで、とりあえず今日は様子見を兼ねてセチューダへゴンドラとロープウェイを乗り継いで上がってみることにしました。

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さっと朝食を済ませてバス停に向かいます。
朝食はブッフェ形式。この写真ではおとなしいですが、実はアイテムはとても豊富です。
全種食べたら動けなくなります。ほどほどにして終了。

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サンタクリスティーナ・ムーニチーピオ(役場前)が最寄りのバス停。
今日はオルティゼイに出るので下り車線のバス停で待ちます。

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上の町セルバとオルティゼイを結ぶ路線は350番。
乗客も多いせいか都市部を走る路線バスと同じ車両でした。
ちなみに駅に出たり、上の峠を目指す路線は観光バス仕様でした。

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オルティゼイのバス停。ターミナル的機能を果たしてます。

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バス停から北へ路地を入るとセチューダへ向かうエレベーターの入り口が現れました。

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エレベーターと動く歩道で標高差のあるゴンドラ駅まで楽に移動することができます。
この辺のインフラ整備はご立派です。

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セチューダへの中間駅まで上がるゴンドラ駅。
ここでまた新兵器を手に入れます。

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ガルディナ谷のゴンドラやリフトが乗り放題になる徳用カードです。
今回は6日券を買いました。
€79と結構なお値段です。この地区にいるのは移動日を含めて6日。実質は4日です。
単発で買うと大体片道€10前後なので最低8回は利用しないと元は取れません。
でもスイカを使いなれた貴方、毎回電車に乗るとき切符を買わなければならないとしたら・・・
スッと改札を抜けられるのは魅力です。
男女で色分け、サインもさせられました。(確かめられたことは無かったですが・・・)

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中間駅でゴンドラからロープウェイに乗り換えます。
朝一なのでガラガラです。
欧州の山にかかるロープウェイ全般に言えることですが、支柱が極端に少ないことです。
このロープウェイもワンスパンで頂上まで上がってました。
建設時の技術的問題なのか、環境に配慮したのか、どちらにしてもすっきりしていて気持ち良いです。

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セチューダの山頂駅に着きました。
ちょっと雲が多めですがほぼ360度の絶景が展開してます。
実はこの景色初めて見たのでは無いのです?
ライブカメラで毎日覗いていたので全くの違和感がありません。
出発する2週間ほど前には、この景色が真っ白!に。
えーっ、雪。どーなるのかなあ?
との不安で、防寒具一式を装備に加えました。おかげでとてつも無い大荷物になってしまったのですが・・・

その不安は解消されました。
深く青々とゆったりと広がる斜面。屹立するガイスラーの山々、西のドロミーティ最初の山は我々を歓迎するように輝いてました。

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キンポウゲの絨毯を踏み分けてさらに高みを目指します。

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そこはセチューダ山頂。2518m。
ちょっと変わった展望表示板・・・というよりステンシルのサークルになってました。
そこからシウジ方面、サッソルンゴ、セラ山群、北に目を転じるとフネス谷、すぐ下にアルムの広々とした緑。

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数日後に訪れるブログレス小屋も見えました。
山頂を後に稜線の上をしばらく歩きます。
教科書に出てきそうな褶曲山脈的地形です。
タモリが見たらさぞ興奮することでしょう。

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そんな地形のヘリを歩いて行くと、断崖の岩に動くものを発見。

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マーモットです。
家族なのか数匹の集団。彼らを狙う猛禽などから身を守る為か、しばらくすると岩穴の巣へ戻って行きました。
マーモットはこれから度々目にすることができました。

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マーモットの棲む断崖の窪みを縫うようにブログレス小屋に急降下する6番ルートの下降点につきました。
下りは結構厳しそうです。何箇所か鎖場があるようです。
我々はここから稜線を離れ1番から2番ルートを取りガイスラーの麓を辿るコースに入りました。
急峻な山肌とは対照的にゆったり広がる草地は緑深く、高山植物が咲き乱れています。
最初に訪れたコルティナ周辺の山よりも緑の量が多く、豊かな自然を感じさせ、日本から来た我々にも大きな違和感を感じさせない風景が展開していました。

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Pieralomgiaアルムの小屋に到着。一息入れます。
ここから4Aルートでコルライザー方面に下るのがメインストリートですが、ある目的を持ってさらに2Bのトラバース道を行くことにします。
ここは放牧の拠点にもなる小屋らしく、家畜が飼われてました。
愛嬌たっぷりのロバさんも大歓迎です。

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2Bルートは岩屑の多い道になりました。
ずっと先から見えていた特徴的な角のような大岩が間近になりました。

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植生も微妙に変化してきたようです。
さあ、今日の目的、エーデルワイス探しです。
コルティナの山ではついにそれを目にすることが出来ませんでした。
昨日会ったNさんの情報では、この辺りで見かけたとのこと。
目を皿のようにして草むらを探します。
どちらかというと砂礫地みたいなところを好むはずなので、絶対ここにあるとの確信を持ちます。

前後していたドイツ人のご夫婦に聞いてみました。
ここへは何回も来ているようで、確かにあるとのこと。
でも今年は見てないねー・・・

大きな岩を回り込んだところで、ありました。

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さっきのドイツの人に、これそうでしょう?と確認。
有ったね、とみんなで感激しました。

これから道々エーデルワイスが次々と現れ、来た甲斐があったと再感激。
本物のエーデルワイスは思ったより小振りでした。
まだ蕾から開き始めた段階なのかもしれませんが、華やかさか秘めたいるものの、思いの外地味な印象を受けました。

後編へ続く

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