月曜の成人の日、年が明けて、初めての現場訪問です。金曜日に降った雪がまだたくさん残ってるかと覚悟して現場に向かいます。
埼玉を出たときは快晴。途中、棟梁から電話が入りました。小淵沢は雪が降ってるので注意してきてくださいとの事。
えっ、そんなことは・・・と車は甲府盆地へ。いつもなら晴れ晴れと迎えてくれる筈の南アルプス白峰三山が、黒い雪雲の中に閉じ込められています。八ヶ岳方面も怪しい雲行きで、鳳凰三山も甲斐駒も雲の中です。韮崎あたりで雪がちらつきだし、須玉から一気に高度を上げるあたりでは結構な降りになってきました。
久しぶりの現場は雪の中での訪問になりました。引っ越しまであと1ヶ月を切ってます。予定どおりに完成するか、それが今回の訪問ではっきり結論が出ます。恐る恐るドアを開けて中に入りました。
まだ内壁の塗装は済んでませんが、内部の造作はかなり進んでいました。
収納庫内の棚、洗面所やトイレのカウンター、下駄箱なども、扉など建具をセットすれば仕上がるまでになってました。年末年始、あまり休まずに棟梁が必死に作業して頂いたようです。
コーラーがセットされた洗面カウンター。
2階トイレの手洗いカウンター。コンパクトな楕円の陶器ボウルをセットしてもらいました。
仕事場の机も姿を現していました。右袖の脚の部分が曲線的に処理されてます。まだ未完成で、更に仕上げが入るようです。テーブルトップには配線用の穴を2つほど開けて貰うようにお願いしました。
キッチンも組み立てが終わって仮セットしてありました。調理器具を置く棚も集成材でしっかりと組み上がってました。食品庫の中の棚も立派に出来上がっています。合板か何かで簡単な物・・・を連想していたので、予想以上の仕上がりで妻も喜んでいます。
まだ水回りと、電気工事、そして壁や木部の塗装が残っています。でもほぼ残りの時間で完成するようで一安心です。
Hさん宅でゆったりとお茶を飲んで、帰路に着きました。高速に入って、妻が携帯を見ると着信履歴が。棟梁からです。だいぶ前にあったのですが、気がつきませんでした。電話をすると、
「実は大事な相談を忘れてました。階段と、ロフトの床を別の色で着色したいのですが・・・」
すでに高速に入っていたのですが、これは少々一大事と、次のICで折り返して、夕暮れ間近の現場に引っ返しました。
「階段を少し濃いめの色をつけてアクセントにすると言うのはどうですか。基本的に内装はナチュラル、白木で行くのですが、遊びというか、表情をつける意味で思い切ってブラウンあたりで着色も有りかと思うのですが」
うーん、判断が難しい。いずれ木が焼けて飴色になるとはいえ、パインの白木がメインの室内です。天井の梁と、この階段が米松材。その存在感をアピールする意味でも、階段は少し色をつけて、との棟梁の主張です。確かにそれもあります。でもいきなり階段だけが濃い色目ではインパクトが強すぎるのでは、と結論が出せません。
悩んでいても始まらないので、色見本を頂いて、再びHさん邸へ引き返しました。画家の奥さんと、家具作家のHさんなら適切なアドバイスを頂けるし、棟梁の家に住んでいる大先輩ですから・・・。
結局Hさん宅で夕食をご馳走になりました。結論は出ませんでした。15日までに返事です。
最後の最後、選択が迫られる事になりました。後戻りできない選択です。しばらく悩みが続きます。