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SWISS紀行2007 その20 スイスならでは、ハイキングのはしご! その3

2007年6月28日(木) 
第8日目 サンモリッツ–>ムオッタス・ムラーユ>ウンター・シャフベルク>ポントレジーナ>–>フルチェッラスラ麓駅>フルチェッラス>シルスマリア–>サンモリッツ–>

Sw2007_8_013  のんびりと谷の向こう側に連なる山なみを展望しながら、放牧地のアルプを下る。ジグザグに急降下して、森林限界の少し上の道を暫く行く。行く手の谷底にはセーユ湖のエメラルド色の湖面が望める。対岸の剣の八つ峰のような山が良く見えるところで小休止。ここは皆が休む所の様で、何組かが腰を下ろしていた。

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 少し大きく下って樹林帯ぎりぎりの林と草原の入り混じったなだらかな、北八つの山肌を歩いているような路を暫く行くと、ぽっこりと放牧の小屋が現れた。小屋といっても立派な建物で、夏だけと言うより、通年生活している様子に見えた。毛の長いヤクのような牛が何頭か放されていた。
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アルプスの山の中腹で牛を飼って暮らす。旅行者から見れば羨ましい限りだが、実際の生活は大変だと思う。我々みたいな観光客をがっかりさせないように、ゴミは出さない、生活臭も最低限表には見せない・・・などストレスもたまるだろう。この家の庭先には洗濯物が干してあったが・・・・・・。

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そこからしばらく草原と林の交錯する小道を進み、木の間越しに街並みが見えてきて、最後鬱蒼とした林の急坂を一気に下りると、シルスマリアの村はずれに出た。
村の中心部には人が多く出ていた。もちろん観光客。静かな山の中からいきなり現れた人の多い集落に少し戸惑いながらも、中世の面影を残す瀟洒な街並みを歩いてみる。きれいな村である。手入れの行き届いた建物が絵に描いたように連なっている。大型バスが通ると殆ど軒先をかすめるくらい狭い通りは、村民以外の車の通行は規制されているようで、人は多いが車がほとんど無いのが良い。
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狭い村の中を外れの方まで行き、湖に続く湖岸の小道への分岐まで行って引き返した。
周囲を山に囲まれたのどかなこの場所で一晩過ごすのもよさそうだ。
Yさんたちはこの奥のフェックス谷が良かったと教えてくれた。
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バス停へ戻る途中何軒か気になるお店があった。その最有力の店がお菓子屋さんだった。スイスに来て以来、妻がずーっと気になっていたルバーブのタルトを発見したからだ。小洒落たケーキ屋さんで、店の奥がカフェになっている。もちろんイートインができる。妻は念願のルバーブのケーキをじっくりと堪能し、心残りを解消した。
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ケーキと一緒にお茶を注文したら写真のような、南部鉄瓶に入って出てきた。お茶が冷めずに具合が良いらしい。たしかに美味しいお茶だったが、日本人からすると、鉄瓶から紅茶が出てくる図には、少々戸惑いは残るけど・・・。

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シルスマリアPOSTから満員のバスでサンモリッツに戻った。
午前と午後と、ダブルヘッダーのハイキングだった。そしてこれがスイスでのハイキングの締めくくりでもあった。
ホテルに戻り、荷物を整理して、大きなトランクに詰め込んだ。それを持ってサンモリッツ駅へ。ライゼゲペックでチューリッヒの空港駅まで送った。
ホテルに戻り、いつもの美味しい定食を食べる。これでいよいよ後は日本へ戻る。明日はチューリッヒに泊まるけど、途中あまり寄り道はできない。さあどうするか考えながら部屋に戻った。

長い夏の陽が落ちて、サンモリッツ湖の水面もすかり影に呑み込まれ、最後の夜の帳が降りてきた。

<続く>

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