自転車仲間のWさんから、ある日興奮気味に携帯に着信。「バルブスパウトと言うビンテージ物のオイラーを買って!」と言う訳のわからない内容。
要約すると、
「英国製のとても素晴らしい携帯用の油差しをあるお店で見つけて買った」
「1970年代のビンテージ物で、在庫限り」「VALVESPOUTと言って、それなりに名の知れたもの」「3個在庫があって、1個買ったよ」「あと2個お店にあるが、どこの馬の骨かわからない奴に買って欲しくない」「だから残りは買え!」とこの様な内容だ。
いきなり買えと言われても困るが、面白そうだし、値段も飛びぬけて高いわけではない。
今忙しくて買い物には行けないので、友達の名を上げて「彼が買いに行ってくれるなら、買っても良いよ」と応えておいた。
しばらくして友人から連絡が来た。週末の土曜日、開店直後に売場に急行してそれをしっかりゲットしたとの報告だ。
そんな経緯でわが手元に来たのが冒頭の写真の油差し。英国製、VALVESPOUT。写真では大きさがわかりにくいが、全長117mm、オイルの入る筒の部分が17mmと非常にコンパクトだ。
先端はシャープなノズルになっていて、しっかりと密閉できる。
小さいがずっしりと重量感があり、昔の製品らしく材料をケチらない厚肉なのが良い。メッキもしっかり掛けられていて、重厚観を醸し出している。
昔、このメーカーの別の形のスパウトがあった。タンクの部分が三角形でオレンジ色をした物で、オイル差し出は無くラバーセメントの溶剤を入れるのに使われていた。昔その方面に絡む仕事をしていたので良く覚えている。
何時かは英国のビンテージカーにめぐり合う事があるかも知れない。そのときに備えて大事にしまって置こうかな。