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6N6P全段差動PPアンプを平衡化・・・出来ました

相変わらず夏日が続く高原ですが、朝晩は涼しいので助かります。
今朝方は気温12℃、高原の面目躍如の涼しい夜明けでした。

さて暑さ凌ぎに続けていた電子工作が完了しました。

6N6P0720-2

ぺるけさんの6N6PP全段差動ミニワッターをバランス回路(平衡回路)へ改造する大手術です。
終段の6N6P回りと、電源の基本回路などは元の回路と共通なのでいじらなくても大丈夫です。
心臓部である初段の増幅回路の基板を作り替える事になります。
より優れた特性が期待出来る、カスコード化された回路を組み込んでみる事にしました。
詳しくはこちらを→
完成した2階建てのラグ基板。いろんな部品がきっちり詰め込まれ、重厚なドライバーセクションが出来上がりました。

6N6P0720-3

6N6P0720-4

私の場合ぺるけさんのオリジナルのラグ板配置と少々異なる配置を取りました。
平衡バージョンのオリジナル配置では電源基板を15Pのラグ板へ組み込んでいて、V+(32.5V)の電源まで賄う様になっています。
元になった不平衡タイプの全段差動アンプでは、電源部は12Pのためそちらへ32.5Vを取り出すためのパーツを付ける事が出来ません。
かといって電源基板まで作り替えるのはもったいない。
そこで下の写真の様に、余っていたラグを利用して27k3Wx2とZD16x2を組み込むことで解決しました。(配置図とZD16Vの取付方が少々違ってます。GNDの配線がやり易くなるので実基板では写真の様に変更しています。)

6N6P0720-5

入力がバランス系になったのでシャーシを加工してXLRタイプのコネクターを取り付けます。
今回はオリジナルのITT製です。さすがに作りがしっかりしています。

6N6P0720-6

ボリュームも4連に変更です。2連でも大きめと感じてましたが、4連の存在感は抜群です。
バランス系ですからホット・コールド2対の配線が必要です。極性を間違えてしまうと大変です。ワイヤーの色分けで極性をしっかり管理、LRチャンネルを取り違えるとこれまたトラブります。
入出力系の配線が平衡化の肝と言う事ができます。

6N6P0720-7

2階建ての基板をセット、入出力系の配線を済ませれば完成です。

さて火入れ。
まずは真空管をささずに電源電圧のチェック。
負荷がないのでB電圧は高めです。
まあいいか。

真空管を差して、再度各部の電圧チェック。
プレート電圧は少し高めですが、それなりの電圧です。
ところが、初段への32.5Vが出ていません。マイナス電源も変です。6N6Pのカソードの電圧も全くおかしいのです。

今回はしっかりチェックしながら部品の配置をして来たので、取り付けミスは無い自信があります。
真空管を左右さし変えてみても、結果は同じ。
またやったかな・・・と落ち込みつつ、再度結線をチェック。

ありました!
一ヶ所となりのラグにつながっているワイヤーを発見。
気を取り直して結線を修正。
再度スイッチオン。
出ました。各部の電圧がそれなりに出てほっと一息です。
まあ少々設計値と離れている箇所もありますが、許容範囲、しばらくエージング兼ねて様子を見る事にします。

最後に出力管のDCバランスを取って完成です。

6N6P0720-8

ミニワッターシステムが一応完結しました。

ソースはMacBookAirのAudirvana Plus。
秋月電子のDACキットを使ったFET差動バッファ式USB DACで受けます。
DACからバランスケーブルで送り出し平衡化された6N6P平衡化ミニワッターで受けます。

さっそく試聴。

やはり良いです。
改造中は他のアンプで聴いてました。でももの足りなさを感じてました。

改造前よりもよりクリアで艶が増した様に感じます。
しっかりとした定位で、音場がくっきりと浮かび上がります。
心持ち低音がおとなしくなった様に感じますが、すっきりしたと言うべきでしょうか。

特筆すべきは相変わらずのローノイズ特性。さすがぺるけ式アンプです。平衡化されているのでなおさらです。

ちょっと聴いただけの岡目八目かも知れませんが、改造の苦労は報われた様です。
しばらく聴き込んでまた何かレポートしたいと思います。

2 Comments

  1. チェルト

    XLRの穴、きれいに開いてますね。次回聴かせてください。それまでに此方のプリが出来上がると良いのですが。。。

  2. suzuki@ugc

    XLRの穴ですか・・・奇麗な方だけスッピン公開してます(笑)

    平衡バージョン素晴らしいです。是非プリ完成後挑戦してください。

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