まきば公園主催のキノコ教室に参加して来ました。八ヶ岳横断道路の大泉付近にある県営牧場周辺の広大な森がキノコの採集場所、キノコの権威の大先生がお出ましになって、講師と鑑定をお努め頂く有り難い教室です。
前日の大雨は上がったものの、ガスが立ちこめ森はじっとり湿っています。落ち葉が雨で地面に張り付いていて、キノコ探しにとって悪条件です。参加者は真剣に落ち葉の海を睨みながらの採集行となりました。
牧場の周囲を巡る道を左回りに吐龍の滝方面へ向かいます。オープニングのオリエンテーションで先生が「今年はキノコが少ないです」とのお言葉通り、まるっきりキノコに巡り会わないまま、牧場を半周、少し焦りと欲にかられて川俣渓谷へとどんどん降りて行きました。
沢床へ降りる途中の林の中でやっと食べられそうなキノコに出会いました。とりあえずゲット、妻も同じキノコと、少し形状の違うキノコを採っていました。
吐龍の滝上流の川俣渓谷は紅葉の名所です。去年も今頃来たのですが、今年はちょっと紅葉のピークは過ぎているようでした。それでもまだまだ残る紅葉を眺めながら渓谷を遡りました。しかし結構遡ったところで思わぬ出来事に遭遇しました。清泉寮への分岐点から東沢大橋方面へは通行禁止の標識が立っていたのです。この秋の台風で荒れたようです。仕方ないので降りて来た道を折り返しました。
集合時間の12時に遅れる事20分、牧場の中を早足で戻って集合場所のまきば公園に到着しました。出掛けに「今日はガスが濃いし、深追いして遭難しない様にご注意!」と釘を刺されていたので、ちょっと照れながらの帰還でした。
これが今日の収穫の一部です。先生が品種ごとに同定して可食か有毒か判定します。
参加者の採集したキノコがずらっとテーブルの上に並びました。不作と言われる今シーズンですが、それぞれが持ち寄るとバリエーションも豊かでびっくりです。私たちは数種類しかゲット出来ませんでしたので、噂に聞くキノコたちの実物をみられて勉強になります。
ちなみにこの2種類が私たちが採った食べられるキノコでした。ひとつは「チャナメツムタケ」、もうひとつが「クリタケ」でした。おまけに「ムラサキシメジ」を頂きました。
お昼は主催者が用意してくれたホウトウを頂きます。食後講師の方との質疑応答があり、皆さん真剣に質問していました。ちなみに講師は山梨県のキノコの権威、柴田尚先生でした。的確な答えが即座に返って来て、和気あいあいのキノコ教室は好評裏に終了しました。
さて今日の夕食は・・・もちろんキノコです。採れたてのチャナメツムタケのソテーをトッピングしたピッツアが主役になりました。残念ながら薪竃の用意はできませんでしたが、オーブンで焼いたピッツアでも大満足です。しっかりした食感と豊穣な香りで、大地の恵みを感じるキノコピッツアでした。
さあ、少しずつですが分かるキノコのバリエーションが増えて来ました。何事も慣れて来た頃が用心のしどころです。調子に乗って新聞ネタにならない様に自重しながら、残り少ない秋を楽しむようにしましょう。