フィレンツェの中心地区に評判のパニーノ屋さんがあります。いろんなところで紹介されている有名店で I DUE FRATELLINIというお店です。目抜き通りのカルツァイウォーリ通りをドゥオーモから南に進んで、オルサンミケーレ教会の反対の路地を少し入った所にお店がありました。
目立たない店構えのため、最初は素通りしてしまいました。もう一度路地を戻って来てあらためてお店を確認できました。私たちが立ち寄ったのがまだお昼前だったため、並んで注文する人もいなくて気がつかなかったようです。
間口も奥行きもコンパクトなお店で、奥の棚にはワインの瓶がぎっしり、カウンターのガラスケースにはパニーノにはさまれる食材がずらり。カウンターの奥に大きな男が2人、窮屈そうに働いています。FRATELLINIとは兄弟という意味で、まさしく兄弟でやっているお店だそうです。
パニーノのメニューを見ると30種近くあってびっくりです。
注文すると温めておいたパンを取り出し、手早く具を挟み込んで行きます。紙で包んであっという間に完成。イタリアンファーストフードです。マックを認めたがらないイタリア人ですが、この素早さはマックを遙かに凌ぎます。
価格は2.5ユーロ、300円と言ったところなので決して安くはありませんが、立地を考えると納得できるお値段です。
注文したパニーノを受け取る頃には店の前が賑やかになってきました。お店にはイートインのスペースは無いので、お店の前で立ち食いするか、歩きながら食べるかです。日陰で寒いのでシニョーリア広場の日だまりまで出て食べることにしました。
私は生ハムとチーズ、妻はローストハムとグリーンソース。写真は妻のでタマネギだけ目立ちますが、パセリソースが利いた美味しいパニーノでした。パンが暖かく、皮がパリッとしています。具材とのバランスも良く、たかがパニーノ、されどパニーノ、2.5ユーロのシンプルな食べ物だからと馬鹿にはできない奥深さを味わうことができました。
包み紙には兄弟の写真。大きく書かれたURLが気になってアクセスしてみました。
http://www.iduefratellini.com/index.htm
そうしたらびっくり、日本語のメニューが用意されていました。まだまだ日本人の観光客の勢いは衰えていないようです。
美味しいパニーノは他にもたくさんあるようです。中央市場で見たトリッパのパニーノも人気が高いようで、そこにもたくさん日本人がいました。
美味しいパンとフレッシュな具材、それだけで生み出されるシンプルな料理パニーノは、イタリアの代表的なB級グルメです。