このところ暑くなったり寒くなったり・・・年寄り泣かせの気候が続きます。
今週は少し高めの気温、天候も今日までは安定しているということで、山登りに出かけました。
行先は瑞牆山。
地元北杜市の山です。
我が家の周辺からも、金峰山と行儀よく並ぶ姿を見ることが出来きます。
ちょうど紅葉が良さそう・・・と期待して出かけた次第です。
実は先月から真面目に山登りをすることにしたのです。
山が好きで八ヶ岳の南麓に移り住んだくせに、越してきた途端に山とは疎遠。
入笠山のガイドなんかを引き受けていて、シーズンは何日も山に入るのですが、八ッや南アルプスにはお見限り。
せっかく絶好のロケに住んでいるのだからと、重い腰を上げ始めたのです。
手始めに9月の末に硫黄岳に。
ところがその日は9月と言うのに冬並みの寒気が押し寄せ、最悪のコンディション。
快晴なのですが硫黄の稜線は薄氷も張る氷点下の世界。
しかも西風十数メートルが吹きすさび、まともに立って歩けないほど。
横岳往復も狙っていたのですが、早々に退散。
天気が良くても風が強くてはたまりません。
山が近い利点を最大限に活かして、今度は当日の天気をよく見て出かけることにしていたのです。
それが今日のタイミングでした。
瑞牆山は花崗岩の奇峰が林立する特異な山容で有名です。
実はこの山半世紀も前、山家の駆け出し時代に、冬山訓練で登ったきりです。
近所にあって、散歩途中で眺めていたりするのに、全く縁遠い存在でした。
紅葉も時期にぴったりの山・・・というわけで白羽の矢を立てた次第です。
今回のコースはみずがき山自然公園に車を停め、芝生広場から不動沢沿いに時計回りに山頂を目指します。
整備された林道を進み、車道の終点で山道に入ります。
林道の終点には幕営している登山者が。
多分ロッククライミングを楽しまれているのかも知れません。
花崗岩の岩峰は格好のゲレンデです。
沢に沿って進むこと1時間ちょい。
堂々とした不動滝が現れました。
水量は少なく、滝としての迫力には欠けますが、花崗岩の一枚岩が立ちはだかる姿は圧巻でした。
不動滝を後にしばらく沢沿い行きます。
沢を渡渉し、いよいよ瑞牆山の主稜線の急登が始まります。
幾つかの岩峰を眺めながら、木の根にすがる急勾配。
ところどころロープが張られた斜面も出てきますが、さほど危険な箇所はなく、体力で乗り切ります。
不動滝から1時間と15分ほどで富士見平方面へ下るコルに到着。
ここから瑞牆山山頂への最後の岩場のクリヤーにかかりました。
鎖や梯子を幾つか乗り越え、樹林帯が一気に開けて、花崗岩が累々と重なる山頂に飛び出しました。
山頂は360度の大パノラマで迎えてくれました。
富士山はもちろん、南アルプス、八ヶ岳、遠く北アルプスも遠望できます。
先日の硫黄岳とは打って変わって無風。気温も穏やかです。
奇岩大ヤスリ岩を前景に南アルプスの長大な山並みが一望できます。
山頂はまだ9時過ぎでしたが結構人がいます。
休日は狭い山頂でひしめき合うのでしょうね。お気をつけて。
山頂の標識は新しそうです。
昔見た標識は覚えてないですが、この地域の山に良くある、丸い板に一文字づつ漢字を書き込んで、縦に串刺しにしたような標識でななかったです。
私の心の中では「だんご三兄弟」標識と呼んでます。
ヤマレコなどの記録写真にも写ってます。
ありました。
山頂脇の栂の枝の中に埋もれるように置いてありました。
撤去せずに残していたことに驚き。
だんご三兄弟は健在でした。
30分ほど展望を楽しんでから下山。
簡単な鎖を幾つか降りながら、南側の急斜面を富士見平へ。
好天が少し続いたので岩は乾き気味でしたが、降雨時などはスリップに要注意。
近所の知人は最近必ずヘルメットを携行、転倒などの危険に備えているそうです。
1時間20分で富士見平小屋着。
木が生い茂って落葉前のシーズンは富士は拝めないようです。
ここで昼食。
この時間もハイカーは結構登ってきます。
若い人が目立ちます。
少し登山者も若返りの傾向はあるのでしょうか?
だとしたらうれしい現象ですね。
小屋を出発。
瑞牆山荘への下山路を少し下ったところで芝生公園へ向かう林道に入ります。
気持ち良い雑木林。ところどころ真っ赤な紅葉が目を引きます。
白樺はすでに散って、紅葉のピークは過ぎていました。
林道から尾根筋の林の中に入ると、そこはシャクナゲのジャングル?
花の季節に来たら素晴らしいでしょうね。
静かな林間の小道を約1時間で芝生公園に戻りました。
半世紀ぶりの瑞牆山。
ルート選びは時計回りで正解でした。
家から1時間でアプローチの山。
帰宅したのは2時過ぎでした。
折角山の麓にいるのだから、無精しないで励みます。
体にも良いしね。