上社の木落しから一週間、今度は諏訪大社下社の御柱がクライマックスを迎えました。
下社には秋宮と前宮の２つの社があります。
その社のある下諏訪を目指して御柱の曳行が行われます。
棚木場と呼ばれる山出し開始地点を出た８本の御柱は、何百人もの氏子に引かれ下諏訪の町を目指します。
山出しの最大のイベントが木落しです。
木落しの観覧には氏子以外は有料の入場券が必要です。
運良く近所の知人に分けて頂き、首尾よく鑑賞の運びとなりました。
電車で下諏訪へ出て、専用の送迎バスで会場へ向かいました。
木落し坂を間近に見る砥川の河川敷に観覧席が用意されてます。
入場券を持たない人はこの近辺にも立ち入れないらしく、思ったよりもゆったりと楽しむ事が出来ました。
名だたる下社の木落し坂の全容です。
最大斜度は35度、距離は100m・・・スキー場なら上級者のバーンですね。
さていよいよ御柱の木落しが始まります。
春宮四の柱が最初に落されます。
御幣（おんべ）を先頭に地区の旗を掲げた先陣が下りてきます。
急坂を物語るようにゆっくりと、時折滑って尻餅つきながら、神妙に下りてきます。
続いて曳き子が綱を持って斜面を下りはじめました。
長い綱が下りてきます。
綱を持つ曳き子も急坂に耐えられず転ける姿が目立ちます。
御柱が近づくにつれ本格的な黄色の衣装の元綱衆が現れます。
大きな旗や幟も出てきて、いよいよ御柱が坂の天辺に現れます。
木遣りの斉唱も熱が入り、勇敢な若者が御柱に乗って登場。
いよいよ命がけの大舞台に乗り出します。
大きく乗り出した御柱がゆさゆさと揺すぶられ、会場の空気が一気に盛り上がり、そして・・・
追掛け綱を切られた御柱が急坂を滑り落ちはじめました。
一気に速度を上げて滑り落ちて行きます。
しがみついた氏子たちはまだ辛うじて御柱に留まってますが・・・
一人減り、一人減りして・・・
坂の下のついた時には、御柱だけに。
でも凄い、あの急斜面で猛スピードの裸の柱にしがみついての大冒険。
きれいに落とす事が出来、大喝采で讃えられました。
締めくくりは背中に感謝のプレートを背負ったお掃除隊？
次の柱の晴れ舞台を清めてるようでした。
今日は２本見て帰路に着きました。
帰り道は徒歩で下諏訪へ。
御柱街道を下ります。
途中の注連掛までが山出しの行程。
注連掛でしばらくお休みして5月の里引き、建て御柱へと祭りは後半戦になだれ込んで行きます。
「奥山の大木、里に下りて神となる」
新しい神の登場まで祭りはまだまだ続くようです。