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初仕事はプレーヤーの修理

年末にヤフオクでアナログプレーヤーを落札しました。
現在使用中のPIONEER PL-30Lの兄貴分PL-50Lです。

ジャンク覚悟で落札したプレーヤー、最初は普通に動いてました。
回転数もきちんとロックします。
もちろん音が出ました。
でも少し気になるところが出てきました。
トーンアームのガタツキが気になります。
これはジンバルサポート部のイモネジの調整で何とかできました。
しかしオートストップが狂っているようで、目一杯溝の切られたレコードが最後まで行かずにアームがリフトアップ。
尻切れとんぼになります。

そこで思い切って大手術を試みました。
30Lのトーンアームをこちらに移植するのです。
幸いトーンアームやオートリフト、オートストップの回路は共通のようで、差し替えて問題は無いようです。

早速実行。
問題なく差し替え出来ました。
組み上げてスイッチオン。
ランプが点灯しません。
電源が入らない・・・?

焦ります。
組み替えた時に基板には触れてないのですが、何かの拍子に電気的なショックを加えてしまったか・・・。

気を取り直し、PL-50Lのモーター部分を取り外し、カバーを開けて基板を調べる事にしました。
どうも電源付近が怪しいようです。
心当たりをテスターで追って行きます。
しかし回路図が無いので見当をつけようがありません。
まず疑ったのが放熱器の付いたパワートランジスタ。
その周辺にテスターのピンを当てていると、パッとLEDが灯りました。
尚も探って行くうちに、パチッとテスターのリードから火花。
やばい!
再びLEDは消えました。

火花が出たのは放熱器が付いたトランジスタ。
D686とプリントされています。2SD686です。在庫はありません。
何とか通販で取り寄せて交換。

でも治りません。
ここから先へ回路を追って行くと、ツエナーダイオードがありました。
怪しい雰囲気です。
テスターであたると案の定。不良。
票印を見たら B290とあります。
ネットでググっても品番はヒットしません。
無線仲間に SOSを出したら即回答が来ました。
JRCの29V1Aのツェナーでした。
でもこのJRCツェナーとっくの昔に廃盤です。
仕方ないので代替えを探しました。

pl50l-002

現行品では29Vタイプは無いようです。
そこで思案。バラツキ範囲に入るかもしれない30Vと27V、直列組合わせ13Vと16V。

pl50l-003

カットアンドトライ用の治具も作って見ました。
基板にメスピンを三ヶ所。1個の場合、2個直列の場合を想定してます。
モーターの基板のツェナーのところにはオスピンを立てて差し込みができます。

pl50l-004

こんな感じで使います。

pl50l-005

基板に差して通電。
テスターで電圧をチェックしました。
結果、27Vと30Vは以外と精度が良く、29Vに近いものが見つかりません。
13Vと16Vの組み合わせでカットアンドトライした結果、29Vに近い個体を見つけました。

pl50l-006

とりあえず2個を直列につなぎ、いつでも簡単に外せるようにピンヘッダーを使って差し込み式にして固定しました。

モーターのカバーを閉じ、プラッターをセット。
スイッチオン。
PLLのロックに問題なく、正常に動くようになりました。

まずは一安心と言うところで、再度ニコイチに挑戦と相成りました。
結果は次回で。

2 Comments

  1. suomi

    「カットアンドトライ」
    どういう意味で使っていますか? 英語としてなら意味不明です。

    こういう「なんちゃって英語」、要注意です。曖昧な理解で使わないで欲しい。自分の品位が落ちるし、読み手としては気持ちが悪くなる

    • suzuki@ugc

      「カットアンドトライ」・・・そこまで深く考えずに使ってました。和製英語というより巷でよく使われる技術用語的な使い方でしょうか?
      でもそれぞれの単語は英語ですものね。「トライアル アンド エラー」とでもした方が良かったのでしょうか。
      あまり深く考えずに使いお気を害したようで恐縮です。
      世間で軽々しく使われている言葉を鵜呑みにせず、慎重に選ぶよう心がけたいと思います。

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