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アナログ回帰

6月も間もなく終わろうとしています。
今月は野暮用で家を空ける日が多く、ブログの更新もままならないまま過ぎてしまいました。
そんな忙しい日々を送りつつも、しっかりやるべき事はやってました。
その一つがアナログ回帰です。

ぺるけ式ミニワッターと言う自作システムの充実に伴い、ある欲望が頭をもたげてきたのです。
それがアナログ再生という泥沼です。
とっくの昔に葬り去ったアナログレコードを、今のシステムで聴いてみたくなったのです。
今更わざわざ面倒なアナログでも無かろうと思いますが、21世紀の今、改めてアナログの世界を覗いてみたくなったのです。
そこは泥沼、底なし沼・・・と識者は忠告してくれます。
でも大丈夫、ライフベスト着用、ゴムボートに乗って、ちょっとだけ沼の表面を触ってみる事にします。

思っているだけでは実現しません。
ヤフオクで中古のターンテーブルでも落とそうかと思っていたのですが、ご近所のHさんにもしかしたら?と聞いてみた所、出て来ました。
ターンテーブルが2台も。
うち一台が即戦力でした。
「マイクロ DD-7」
ストロボも静止して動きは問題ありません。
トーンアームの動きも問題無し。
シュアーのV15type3がついてます。
懐かしい。JAZZ再生の定番です。

でもこれだけで再生出来る訳ではありません。
アナログレコードを再生するにはフォノイコライザーが必要です。
昔のプリメインアンプには必ずフォノ端子がありイコライザーがついてました。
CDになってからはフォノイコは無用の長物になり、仕様から消えてしまいました。
ぺるけさんのミニワッターやプリアンプにもフォノイコライザーの機能はありません。
折角ですから真空管式のフォノイコライザーを自作すれば良いのですが、まだアナログ沼にはまりたくは無いので、様子見用のブツを手に入れる事にしました。

analog03

オーディオテクニカから出ている超小型のフォノイコライザーPEQ-3です。(写真左)
オペアンプ1個のミニマムフォノイコライザー。
でも価格的にリーズナブル。様子見にはもってこいです。
これで再生が可能になりました。

早速手元に残しておいた何枚かのLPに針を落として見ました。
ちゃんと鳴るではありませんか。
ヘレン・メリルのハスキーボイスも、クリフォード・ブラウンの歯切れの良いトランペットも、生き生きとスピーカーから流れて来ます。

折よく茅野の別荘に来ていたチェルトさんにクラシックのLPを持って来て頂き、二人で鑑賞会。

しかし・・・チェルトさんはいまいち腑に落ちないご様子。
どうもシュアの音とクラシックの音が合わない、と言う事らしい。
彼はどうもDL103派。
確かにクラシックの品?が薄くなってる・・・様な気がする?

盤を変えてJAZZを再生。
明るく朗々とフレーズを歌い出す。
やっぱJAZZはシュアーかね。

ふとある事を思い出しました。
何を隠そう私もDL103派でした。
アナログ関係を処分した時に、これだけは手放さずにW先生の所に疎開していたのです。
早速電話を入れて東京から呼び戻したのは言うまでもありません。

analog02

しかし関門がもう一つ控えていました。
DL103はMC型と言うカートリッジです。
そのままフォノイコライザーに音を入れても音が小さくて使い物になりません。
しかし見捨てる物があれば拾う者あり、困ったときのぺるけさんです。
彼のHPで安くて小さな山水トランスを使ったMC用のヘッドトランスの作例が紹介されてました。
トランスで電圧を上げ、フォノイコに送り込める仕組みです。
早速通販で部品を手配、出来上がったのがフォノイコライザーと並んでいる小さなケース、MCヘッド・トランスです。

これでMC型のカートリッジが使える様になりました。

クラシックの盤で試聴です。
戻って来ました。昔聴いていたあの音です。

さて泥沼に泥舟で漕ぎ出しました。
船が溶け出す前に向こう岸に着く事が出来るか・・・?

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