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お墓参りと文楽鑑賞



 13日の土曜日、久しぶりに妻と都心に出ました。目的は複数。メインは夕刻から行われる文楽の鑑賞。折角だからその前にオプションツアーをいくつか組み込んでみました。
 最初に行ったのはお寺。広尾にある東江寺さん。先祖の墓参りです。昔からの檀家なのではなく、実は先祖の霊を永代供養していただいてるお寺さんです。詳しい事情は省かせていただくとして、東京の真ん中にある緑豊かな名刹です。写真は山門から門前町を見たところです。
 お墓参りの後、丁度お昼なので、どこか良い店はと付近を物色。目にとまったのは山門前のハンバーガー屋さん。


 店の前には入店を待つ人の列。外人が多い。外交官の方々でしょうか。Homeworksというグルメハンバーガー(ファストフードじゃなく、ナイフとフォークがついてくるハンバーガー?)のお店です。少し待って入ってみました。


 すでに食べ始めている隣の外人さんの様子を伺いなら、彼女はアボカドのハンバーガー、私は張り込んでパストラミビーフのサンドウイッチをオーダーしました。


 他のファストフード店のHBでは味わえない贅沢なお皿にのったハンバーガーでした。お値段もそれなりですが、味もそれ相応でした。
 ランチが済んで移動開始。参道をぶらつき、そのまま地下鉄には乗らず、近所の有栖川公園を目指します。その近所にあるちょっと違った雰囲気のスーパーに吸い寄せられて入店。外人が多い。プライスカードも英語だよ。弱いなーこの雰囲気。出るときにはしっかりスパーバッグを提げてました。
 有栖川公園を通り抜け、六本木ヒルズまで歩きました。ヒルズは相変わらず人の波。目的では無いので素通り。神保町の本屋経由で半蔵門の国立劇場に向かいました。


 さあここが本日のメインイベント「文楽鑑賞」です。もちろん初体験。是非一度見に行け、絶対良いから・・・との友人の薦めで実現したイベントです。DVDでは見たりしたことがあるのですが、生は初めてです。妻共々、不案内だし、公演中に寝たらどうしよう・・・と不安が一杯でした。


 会場は国立劇場の小劇場。文楽はこちらで行われます。すでに会場には多くの人が詰めかけていて、ロビーは人が一杯。和服姿の方も多数見られ、伝統芸能を見るのだと言う雰囲気が盛り上がります。
 座席は右の端の方でした。舞台までの距離は少しあります。でも太夫の座る席がすぐ目の前で三味線や唄声が良く聞こえそうでした。
 我々が見たのは第二部「奥州安達ヶ原」。普段歌舞伎も見ることは無いので予備知識はゼロです。サラの頭で鑑賞することにしました。
 いよいよ幕が開きました。歌舞伎せんべいのパッケージそのままの配色の幕です。(当たり前!)
 出だしは複数の太夫・三味線が勢揃いして賑やかな浄瑠璃を吟じます。演奏席が近いだけに迫力満点です。良い席だ。
 人形が現れます。頭が小さい10頭身?。人形使いが巧みに人形を操り、さも生きているごとく人形が振る舞います。TVで見るのとは迫力がまるで違いました。舞台にぐんぐんと引き込まれて行くのです。
 解説のイヤホンは少しうるさい程ですが、初心者に的確な解説を与え、見るべきポイントを伝えてくれます。
 人形を操る使い手の存在は消え、太夫が声高にうなる義太夫が頭の口から聞こえて来る程に引き込まれれると、思わず涙腺が緩んでしまう場面も出てきます。特に親子・孫の悲しい出会いの場面はもういけません。
 このお話、クライマックスはかなり猟奇的。おどろおどろしい物語です。人形遣い、太夫、三味線が一体になり山場を駆け上がって一気に観客の心を鷲掴みにします。
 初めての文楽。話は初心者にとってハードな内容でしたが、あらためて日本の伝統芸能の奥の深さ、完成度の高さを知る機会になりました。

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