井戸尻遺跡の収穫祭で土器の仕上げ、野焼きが行われました。
夏の間に成形しておいた縄文レプリカですが、じっくりと自然乾燥が済み、いよいよ焼かれる事になります。
火床が作られます。火の管理や焼きの行程については先生格の大先輩に仕切って頂きます。
恐い先生?勝手な行動や扱いをすると厳しい激が飛んできます。初心者はただただウロウロするばかりです。
薪に火がつけられました。
まだ土器は火の中には入っていません。
遠まきするように火の周りに並べてあります。乾燥は十分ですが、いきなり火の中に入れると温度の激変で万一と言う事もあるようです。
一旦火床の薪が熾きになるまで待ちます。手前中央の不格好な土器が我々夫婦の物。温度に体を慣らしています。
いよいよ焼成開始。
火床に土器を移し、枯れ枝の薪を間を埋める様に置いて行きます。
徐々に土器が薪に隠れて行きます。
次第に火の勢いが増して来ます。
この時点ですでに近づくのは大変なくらい温度が上がりました。
まだオープンな状況で土器が焼かれています。
薪から出るカーボンが土器に付着して真っ黒になります。
更に温度が上がると黒い肌が土色に戻って来ます。
温度が上がった証拠です。
頃合いを見計らって最後の焼成に入ります。
薄い板状の薪で全体を覆い尽くします。野焼きですが、この段階で窯に入ったような状態になりました。
燃え盛る薪、その中で高温で土器が焼かれます。野焼きとは言え結構な焼成温度になるはずです。
薪が燃え尽き再び熾きの状態になりました。
まだ火床は超高温です。1mくらい離れていても数秒といられないくらいの温度です。
ある程度火力が治まった所で長い棒を使って火床から土器を取り出しました。
3m程の棒なのですが、その先に土器を突っ込んで引き上げるのは決死の作業です。
短時間に手際良く引き上げないと、こっちが焼かれてしまいます。落としたら元も小もありません。
無事引き上げに成功です。土器はまだ高温です。自然に冷えるまでしばらく待つ事にします。
これで一連の野焼き作業が終わりました。無事に割れずに焼き上がってほっとしました。
初めての土器作りでした。考古館の本物を題材にした忠実なレプリカ作りが目的でした。
それはなかなか奥深い物でした。
作陶の手法は縄文人の気持ちになりきれば見えて来る・・・とのアドバイスでした。
結果縄文人になり損ねたようです。
まあ形にはなりましたが細かな部分で問題を残した仕上がりでした。
最大の反省点は大きさ。二人とも2回り以上大きくなってしまいました。同じに大きさに作るのも大事なポイントだよ、と先輩から厳しい忠告も受けてしまいました。
文様の付け方や仕上げも出来てなかったようです。
さあ来年も再チャレンジします。少しは縄文人の気持ちも分かってきた・・・はずなので、今度はレベルアップを目指して頑張ろうと思います。