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名人の燭台



 このオブジェのような物体、実は燭台です。
 高さ約16cm、材質は真鍮の厚い板で、ローづけで組み立てられています。逆三角形のようなモチーフが微妙なバランスで組み合わされ、細いローソクを立てる台が突き出すようにいくつか付けられています。
 真鍮の地肌はそのままで、メッキなど表面処理は施されていません。そのため独特な風合いを醸し出しています。
 実はこの燭台、自転車フレーム制作にかけては神様とまで言われたKさんの手になるものなのです。陰の名人と称されるKさんは、自転車のフレーム制作を技術面だけでなく、理論的にも極められた方で、日本の手作りフレームビルダーに対して影響を与えた功績は大きなものがあります。
 その名人作の燭台が何故か我が家にやってきました。
 その訳ですが、この燭台を持っていた元NC誌編集部のIさんから、Casa Milleの新築祝いに、と贈って頂いたのです。Iさんは現在マレーシアに夜逃げ!(ではないです)・・・いや移住していて、日本を発つ間際にWさん、Sさんに託しておいてくれたのです。
 その現物が週末、Sさんの手で我が家に運ばれてきたのでした。
 想像していたものよりも実物は小振りでした。写真をもらっていたのですが、リアルな姿を見て感動しました。得も言われぬ絶妙なバランス、質感。さすがKさん作。しかもSさんは気を利かせて、わざわざKさんの元にこれを持って行き、本人作に間違いないか確認、サイン代わりの刻印を頂いて来てくれました。
 我が家のお宝が一つ増えました。Iさん記念に残る品をありがとうございました。

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