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一足先だワン!



 先週、地鎮祭の帰り、W大先生を清里の清泉寮まで送ったついでに、当然美味しいソフトを食べました。
 久しぶりに清里の町を抜け、さあ帰ろうかと思ったときに、ふと気になっていた大切な家族のことが頭に浮かんできました。
 実は愛犬のラブがすでに一足早く八ヶ岳に来ているのです。ペットを飼えない仮住まい、いろいろ思案したあげく、八ヶ岳にある「犬の牧場」に預かってもらうことにしたからです。ゴールデンレトリバーのための牧場でちょっと有名で、オーナーさんは何冊か著書もあり、犬の気持ちがよく分かってらっしゃる・・・と妻も安心して預けたのです。
 清里から牧場のある野辺山は目と鼻の先です。私的にはお互い里心が着くのでここは我慢、だったのですが、ここまで来ているのだからと言うことで、須玉に向かいかけた車を反転させて犬の牧場に向かいました。
 オーナーのKさんの携帯によるナビゲーションで、何とか「犬の牧場」にたどり着きました。
 着いたところは素晴らしいロケーションが展開する高原の一角でした。はっきり言ってCasa Milleよりずっと高原!していて、こんもり繁る林と、広大に広がる牧草地。まるでスイス。いやイギリスの牧場かな。
 案内されてラブの所へ。大きな小屋の広間の端に彼(ラブはオスです)は繋がれていました。久しぶりに会うラブ。でも一瞬我々夫婦はそこに寝そべっている犬を見て思わず顔を見合わせてしまいました。
 毛が伸びて顔の輪郭も変わっています。色も随分すすけたようで、お世辞にもきれいでは無いのです。
 ラブ?と疑るように近寄ると、彼も胡散臭いな、とお決まりの臭いの確認。最初は気がつかなかったようでした。しかし長年暮らしたご主人様の臭いをたった2ヶ月で忘れるはずはありません。
 やがて火が付いたように尻尾を振り、懐かしそうにすり寄ってきました。やっぱりラブだ。元気だった?と妻は彼を抱き上げて、ぎゅっと抱きしめていました。


 そのまま表に出て、近所を散歩しました。気持ちの良い木陰の林から、牧草地の方に出ました。ラブは日に2回、この高原を散歩しているそうです。
 でもしみじみと彼を見ていると、今の環境がとても気になりました。伸び放題の毛、ワイルド過ぎる外見の変化にショックが隠せません。
 風呂に入れてもらってるの?、床屋さんはやってもらえるの?食事は美味しいの?トイレの面倒はちゃんと見てもらえるの?・・・
 忙しいKさんとゆっくり話す暇はなく、助手の方にくれぐれもお願いして「犬の牧場」を出ました。


 帰りの車の中でも、帰ってきてからも、ラブの事が頭から離れません。本当にこれで良いのだろうか。
 今日妻がKさんに電話を入れました。気になっていることをはっきり告げたそうです。
 結果はすっきりしたそうです。
 家で一対一の関係で飼っている状況を牧場に期待するのは少々無理があります。敢えて事情があって預けています。話を聞いてちゃんと犬の気持ちを理解した方が、責任を持って新しい家族として生活して頂いていることがわかりました。
 本人(犬)も大変ですが、犬として自立する訓練でもあるわけです。
 今度新しい我が家に帰ってきたとき、多分成長した立派な犬になっているのかな。心配は相変わらずちょっぴり残るけど、安心してお任せすることにしたのでした。

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