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SWISS紀行2007 その5 氷河急行に乗る

2007年6月24日(日) 
第4日目 インターラーケンwest–>シュピーツ–>ブリーク–>クール–>サンモリッツ
Part-1

氷河急行に乗る

 今日は朝から抜けるような青空が広がっている。早朝に起きてホテルの近所を散歩してみた。改めてここが凄いところだと思う。ユングフラウの連山を丁度裏から見る。もしかしてこっちが表かも知れないけど、どっちにしても4000mもある山々が手に取るように見えるのだ。
Pc3_7096_1  さて名残惜しいインターラーケンを後にして、サンモリッツへと移動する。そして前半戦最初の山場は念願の氷河急行に乗ることだ。実はこの氷河急行で、あるイベントを企画していた。近所に住む仲の良い御夫婦と、同じ時期にスイスを旅して、この氷河急行でランデブーしようと言う計画だった。もちろん前後の旅はそれぞれが思いのまま好きなところを旅していて、乗る列車を決めて、そこだけ同行すると言うドラマチック?なイベントだ。しかし誠に残念な事に奥様が体調を崩し、直前にキャンセルになった。
 その御夫妻の思いも一緒に、氷河急行の旅へと歩を踏み出した。
Sw2007_04_001 朝早いICEでシュピーツへ。ドイツの花形車両がここまで乗り入れている。ご覧のように体裁は小汚いが、さすがに中身は立派で、新幹線のグリーンとは格の違いを誇っている。体がすっぽりと埋まってしまうような豪華な椅子が、一両にギリギリ少ない数で配置されているので、大変ゆったりとくつろげる。だが乗るのは次の停車駅シュピーツまで。残念。

長ーいレッチェベルクトンネルを抜けてブリークへ

 シュピーツでBLSを走るSBBのICでブリークへ向かう。この車両もほとんど貸しきり状態だ。ベルナーオーバーランドの山々を回りこむように谷間を列車が行く。時おり白銀の峰々が眼を楽しませてくれる。緑の谷間が険しくなって、やがて長い長いレッチェベルクトンネルに列車は突入する。一気に山をすりぬけた列車はいきなり開けたローヌ河の谷に出た。ぐんぐん高度を下げ、やがて大きなフィスプの街が眼下に広がり、ツエルマットに通じる谷の奥にはミシャベルと思しき山群が立ちはだかっている。
Sw2007_04_002  さらに高度を下げて行き、フィスプ方面から来る線路が2つ近づいてくる。一つはジュネーブ方面から来る標準軌SBBの本線。もう一つはツェルマットから来るMGBのメーターゲージだ。
 2つの路線は合流することなく、ブリークの駅まで続く。本線はここからシンプロン峠を越えてイタリアへ。そしてもう一つの線路は氷河急行としてスイスの山間を縫って行く。

Sw2007_04_003  MGBブリーク駅は駅前の広場の中にある。昔の都電の停留所を少し立派にしたような按配で、これが名だたる氷河急行の要衝とは思えないほどあっけない。
 ツェルマットへ行く列車を見送って暫くして、静々と我々の乗る氷河急行がやって来た。赤いMGBのHGe4/4機関車はラック式の山岳用機関車だ。それに引かれて昨年登場した新型のパノラマ車両がやって来た。2等車2両、レストランカー(サービスはない)、1等車2両の5両編成が基本のようだ。薄いブルーの氷河カラーと赤のアクセント、白抜きされたスイスの十字は連結部分に跨るようにデザインされている。
 1等と2等の間に挟まれる形の食堂車は真っ赤でGLACIER EXPESSとロゴが大きく配置されている。一口に言って派手だ。
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Sw2007_04_010 乗り込んで席を探す。ちょっと良く判らない。独特な番号の振り方をする欧州の座席番号は日本人には馴染みが薄い。丁度そこに居た車掌っぽいような女性に聞いたら、親切に案内してくれた。よく見たら彼女は食堂のスタッフのようだ。
 車内は異様に明るい。窓が天井部分の一部も構成している構造で、開口部分は恐ろしく広い。自分の座っている側の景色はもちろん、反対側の景色もほとんど遮るものがないような状態で見ることが出来るくらいだ。

 さてまずはアンデルマット目指して列車はゆっくりと走り出した。

続く

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