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SWISS紀行2007 その1

2007年6月21日(木) 
第1日目 成田–>チューリッヒ–>インターラーケン

日本出発 いざスイス入国

スイス行きの旅がいよいよ始まった。
今回は徹底的に個人旅行のテイストで楽しむことにした。
その主なポイントは次の通りだ。

●飛行機は直行便を使う
 日本からの直行便はスイスインターナショナルエアラインしかない。少々値が張るが頑張った。直行便にこだわったのは、時間が短い・荷物の管理が楽と言う理由だ。
 特に後述するがスイス航空の場合、指定の鉄道の駅まで直で荷物を送るシステム(フライエアーバゲージ)が大きな特徴になっている。
●スイスパスを使う
 鉄道の発達したスイスでは鉄道を利用して各地を移動する。その場合割引チケット、日本で言えば周遊券みたいな特別パスが有利だ。
 今回財布の隅々、あらゆる引出しの奥から小銭を引っかきか集めて、スイスパスの1等車用を手に入れた。座席の確保も楽だろうという事と、氷河急行に友人夫妻とランデブー乗車の計画もあるので、キヨミズノブタイから飛び降りた。

トラブル発生

 出発前日、午前中は家で仕事をして、さて昼飯でも食べるか、と言うときに1本の電話。
ホテルの予約をしたアップルワールドからだ。この期に及んでホテルがオーバーブッキングを起こしているので、すぐ隣のホテルに変更してくれと言う。
 仕方がないのでOKしたが、何とも納得行かない。アップルワールドはそれなりに評価されているようなので安心していたが、今後多分一切お願いしなくなると思う。
 変更されたホテルは、団体客が多いらしく、クチコミでの評価はいまいちなので妻は完全に切れていた。

 スイス直行便は朝が早いので、安い成田のホテルで前泊するために夕方家を車で出た。安く泊まれる上に2週間も車をタダで停めてくれるのだ。まあ最近は成田の駐車場もかなり安いようだが。

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Swiss2007_1_0002いよいよ出発当日。ホテルの送迎バスで空港へ。飛行機は10時15分だが、しばらくぶりの成田も見学したいので8時過ぎには空港に着いた。

 まずはチェックインして荷物から開放された。で、電光掲示板を見ると・・・えーっ、遅れるの、1時間も。折角前泊までして気合入れたのに、出だしからヘナヘナと腰が折れてしまった。
 遅れるのは仕方ないとしても、向こうに着いてから列車で移動があるので、面倒な事にならなきゃ良いがと、少々不安。なにせ今回は私がツアコンなのだ。英語力はほぼゼロ。当然3歳児以下。幼児が親元を離れて一人で旅するのと同じだ。トラブルは避けたいのである。

 時間に余裕があるので早めにゲートインし、出発ロビーに着くとまさにスイスから機体が到着した瞬間だった。えーっ、これから機材整備。1時間遅れで出るのかね本当に。

 何とか1時間遅れで赤い十字マークのエアバスは成田を発った。

 10数時間後、チューリッヒ到着。
 天気はまあまあ。事前に気にしていた天気予報では連日雨マークが続いてたりして、気が重かったが、それ程深刻に天気が悪いわけではなくて一安心だ。
 到着時刻は定刻よりも30分程の遅れに追いついた。飛行機を降りて次に急ぐ。通関は荷物をインターラーケンまで直送するのでそのまま素通り。国内線の感覚で空港の地下にあるSBB(スイス国鉄)の駅に降りて行く。駅は地下2階にある。

 日本で調べていた時間の列車に間違いなく乗れる時間に駅に着いた。17時39分発IC(インターシティー)のインターラーケン行きだ。これでひとまず安心。予定通りにホテルに入ることができるはずだ。着いてからの様子が不案内なので、夕食用に1階上のショッピングモールで食料を買いだす事にする。

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モールの駅に近い外れにスイスのメジャースーパー「ミグロ」があった。早速入る。スーパーについては別の稿で書くことにして、急ぎ、水とサンドイッチ、行動食用のチョコを仕入れる。
 結果として最後の日にここでお土産用のチョコを大量に買うことになる。

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 定刻通りにICは空港駅を発車した。1等車はこの時点でガラガラ。
 次のチューリッヒ中央駅(写真)では結構人が乗り込んできて、ほぼ席が埋まる。我々が乗っているICは2階建て車両。東海道線などの2階建てよりも図体がずっと大きく、天井も低くない。但し窓は大きく湾曲している。
 列車はノンストップでベルンまで突っ走る。1時間ほど。途中バーゼルへの線を分けるまでは複複複線の立派な鉄道が敷かれている。
 静かな田園地帯と、たまに現れる地方都市をどんどん通過して行くうちに、大きな川の台地の上に歴史の重みを感じさせる街並みが見え隠れすると列車はベルン駅に着く。ベルンは首都だけに大きな立派な駅だ。ジュネーブとかから来る列車を待ち合わせ、いよいよ山奥へと進行を開始する。
 列車はここで進行方向が変わる。西進してきた列車が、今度は東進してインターラーケンへと向かうのだ。また別の機会で話すが、スイスの列車は頻繁に向きを変える。その為いちいち機関車を付け替えていたのでは効率が悪いので、ペンデルツーク(振り子列車)という方式を取る。日本の振り子電車は車体を左右に振るものだが、こっちは前後に振る。
その為最後尾には制御車(いわゆる「ク」だ)が付いている。実は頭端式ホームのチューリッヒ中央駅で、すでに一度進行方向は変わっていた。スイスでは(他の欧州でも)この原理を良く掴んでおかないと、景色の良い側に乗った積りが、肝心の場所で逆と言う悲劇も生じる。これはこれから先に通るであろうRhBのランドバッサー橋などで大きな意味を持ってくるのである。

 夕日に輝くツーン湖を眺めながら、ほぼ定刻の20時少し前、インタラーケンWEST駅に列車は到着した。
もう夜の8時なのに結構明るい。お陰でホテル探しも楽だ。踏み切りを渡って(結果的には渡る必要がなかったけど)氷河の水を集めた碧い水の川を渡って旧市街方面の僅かな勾配を上がってゆく。しばらく行くと標識があった。もともと泊まる予定だったホテルと一緒に代替えホテルの名前があった。
 そこから左に進んでしばらくして元のホテルが見えた。小さいけれど小じゃれた品の良いホテルだ。とまりたーい、気持ちを抑えてその先を見ると、スイス特有の三角形の木造建築がある。紛れもない「ホテル シャレー スイス」ピンチヒッターの宿だ。
 でも何で前庭に赤い牛がいるの?この疑問は3泊の間、解けることはなかった。

 玄関からレストランを抜けてフロントへ。自分の名を告げると、待ってましたと言う感じで愛想の良いフロント氏が挨拶を返した。悶着があったお陰でチェックインはスムーズだった。怪しい日本語を交えて会話をするフロント氏。なるほど、こりゃやっぱり団体さん御用達だったんだ。
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続く

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