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Casa Milleの見積もりが!



 土曜日に小淵沢に行った。大工さんとの最終打ち合わせ。確認申請の事もあり、スムーズに事を運ばなければ工期に支障を来す。
 と言ってハイハイと判子を押すわけにはいかない。
 まずは現場で建物の配置と、伐採の打ち合わせ。
 盛夏の林は思ったよりもボリュームを増していた。その日陰に入るとひんやり涼しい冷気に包まれて気持ちがよい。でも家を建てるにはとても邪魔。惜しいけど切ってもらう。ただしリクエストの多い桜の木は保留。最後に様子を見ながらカットしよう。
 建物の配置も概ね決定。南アルプスがよく見えるように、少し時計回りに回転して、ほぼ南を向くようにする。
 敷地の傾斜が結構あるので、基礎は90cm高さにする。北と南では3間で60cmくらいの勾配が付くようだ。
 場所をHさん宅に移して打ち合わせ開始。先日頂いた見積もりに対して詳細な説明を受ける。その中のやり取りの中で、新たな事実、それもショッキングな事実が浮かび上がる。
 玄関に作り付けたガレージが見積もり外。えーっ、図面に入ってるのに・・・すまなそうに視線を落とす棟梁。まあ、別工事だよとは聞いていたので「嘘つき!」とは言えないし、すまなそうな顔を見ると文句も言えない。
 他の部分も、こっちの我が儘な拘りの要望を聞いてくれるうちに、どうしても積算ポイントが増えてきて、当初予算の坪単価を結果的に2割も上回ることになってしまった。大蔵省(古いですか)も真っ青。これじゃ老後の余裕が全く無くなり、楽しみにしている海外旅行もままならない。
 うーん、何とかならないかと棟梁にもちかける。すまなそうにどうしても坪単価が増えてしまう内訳を大汗かいて説明してくれる。最初の予定枠まで削ると、確かに希望の家とかけ離れてしまう。
 うーん、組んだ腕がほぐれない。
 膠着状態を救ったのは棟梁の一言。
「ガレージと、小屋裏のロフト仕上げで?万円!」
「うーん」以前腕は組まれている。
「?万円を?万円にします!」
 その時歴史が動いた。
 基本的に良いかという線でほぼ合意。
 しかしエピローグに落とし穴が待っていた。
 最後の最後、棟梁が伏し目がちに、
「実は消費税は別なんです。見積もりはすべて本体価格で・・・」
 まあ、いいかっ。ここでケチって悔いを残したくないから。
 さあ地鎮祭の日取りを決めなくちゃ。

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