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井戸尻遺跡収穫祭

土器作りでお世話になっている井戸尻考古館の今日は秋の収穫祭。
秋の恵みに感謝する縄文人のお祭りです。

古代の人々が豊穣の秋を迎えた喜びを天の神々に伝える神聖なる儀式でもあります。
考古館館長以下スタッフが縄文人になりきって式をもり立てていました。

甲斐駒を見渡す展望の良いロケーションに広がる井戸尻遺跡、雲一つない好天のもとイベントが行われました。

今日は地元で古代ハスを育てる会のHさんご夫妻の応援でスタッフの一員として参加させて頂きました。
スタッフは縄文人らしく貫頭衣を着込んでの作業です。カマドに火を入れて振る舞いの仕込み中のHさん。
訪れた人々に「ハス茶」「キノコ汁」「タニシ汁」を振る舞います。タニシは蓮池で培養した井戸尻産の大粒タニシです。

振る舞いは大盛況。他に鹿肉の焼き肉や、古代米のオニギリなどなど、ぐるっと一回りすれば古代人でなくともお腹いっぱいです。

振る舞いだけで無く同時開催の縄文ワークショプもいろいろ開催されました。
興味を惹かれたのが石包丁を使ったコーリャンの刈り取り。
甲斐駒をバックにすーっと穂を伸ばしているのがコーリャンです。これを石器で刈り取ります。

石包丁。石器の定番です。これを使って太いコーリャンの茎を切り落とすのです。

縄文人になりきった館長自ら包丁の使い方を伝授します。
曰く、ノコギリの様にギコギコ引くのは間違いだそうです。まず左手でコーリャンの茎をしっかり握ります。次に右手の親指と人差し指で包丁を挟み、茎に押し当て、残りの三本指で茎を掴んでエイヤッと握り茎に包丁の刃を強く押し当てます。
そのとき左手は手前にぐっと引き寄せ、包丁の刃を支点にグイッと力が入る様にすると、以外と簡単に太いコーリャンの茎が切断される寸法です。

今回作った土器の製法も同様でしたが、現代人の常識をちょっとだけ逸脱する、そんな知恵を縄文人は持っていたようです。
縄文人になったつもりで考え行動する、井戸尻考古館長の信念が、縄文人の知恵を現代に伝えてくれています。

ところで今回の収穫祭の中で土器の野焼きも行われました。実際に焼かれて行くプロセスは次回ご紹介いたします。

2 Comments

  1. チェルト

    今日で還暦です。 さて、これからの趣味をどのように優先順位をすけてコナシて行くがかしばらくの課題です。
    やる事いっぱい、やりたい事いっぱい!!
    さて・・・・

    akc

    • suzuki@ugc

      縄文人は還暦なんて迎える人は稀だったでしょうね。
      お元気でいろいろ楽しんでください。

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