今日は地元の商店街の福引きの日、散歩がてらに久しぶりに小淵沢の町をぶらっとしました。少々ちょんぼをして道の駅に車を置いて町の中心部まで往復です。
風が無く寒さも幾分和らいで絶好の散歩日和です。釜無川を挟んで南アルプスの東端の山並みが屏風の様に迫る里の景色は絶品です。小淵沢の町もなかなかです。
でも日本の田舎を歩いていてがっかりする事があります。折角素晴らしい自然が広がっているのに空が汚いのです。空の色が汚い訳ではありません。この時期の空は澄んだブルーでそれはそれは美しい色です。自然で奇麗な色や景観を汚しているのは、無粋な電柱と必要以上にのたうち回る電線です。今日もつくづくそれを感じました。
スイスでは景観を壊すような電柱や電線は見えませんでした。せいぜい登山電車の架線くらいです。イギリスの田園や牧場もしかりです。まあインフラ整備の費用的な問題が大きなネックなのでしょうが、無くて当たり前とした欧州諸国の決断が羨ましい限りです。
財政破綻と噂されているイタリアでも、まず田舎の景観整備が最優先されていると聞きます。
看板、ネオン、電柱、電線、雑多な建物・・・極東の猥雑に慣れきった我が国の文化が恨めしく思います。
北杜市も少しは空を取り戻そうと行動を起こし初めてはいるようです。
これは暫く前まであった駅前のアーチ状の看板です。ようこそと言う気持ちは同感です。でもわざわざシンボルの八ヶ岳を額縁状に切り取る事は無いでしょう。お世辞にも上品とは言えない看板で。
これは地元でも少々顰蹙をかっていたようで、駅前の整備事業の一環で取り払われました。
八ヶ岳の景観を邪魔する物がなくなりました。でも電線が堂々と大空を横切っています。しかも縦横に。折角八ヶ岳がまるまる顔を出す様になったのに興醒めです。電線が空を占める割合はほんの数パーセントでしょう。でもその数パーセントの存在が一気に残りの90何パーセントを覆い隠してしまいます。まさしく空を汚す存在なのです。
試しに気になる電線を画像処理で消してみました。なんと爽やかな景色でしょう。空が大きく、大きく広がります。
どこかの電力会社は空気だけでなく空も汚していたのですね。言い過ぎかな・・・。