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SWISS紀行2007 その22 最終章 朝市をひやかして帰国の途へ

2007年6月30日(土) 
第10日目 チューリッヒ>成田

 昨日チューリッヒのホテルに着いてチェックインしている時の出来事だ。
 最終日に予約しておいたのはSWISSOTEL Zurich。今回一番奮発したホテルだ。帰国の足場として良かろうと踏んで山屋としては場違いだが、最終日くらいゆったり泊まれるホテルとして選択した。
 広いロビー横のカウンターで宿帳に仔細を書き込んでいると、何やら良く理解できる言葉が背後から聞こえてくる。外国語ばかりの周囲の会話の中で、日本語がポーンと浮かび上がって聞こえる時がある。妻は日本語の看板を見て、良く判ると思ったら日本語だった・・・と相変わらずのポジティブな反応を良くしていた。そんな日本語が聞こえてきた。
 でも何だかパックツアー客の会話じゃない。「熟年離婚のあの・・・・・」
 なんと振り返るとオスピッツオベルニナで出会った怪しい?御夫婦ではないか。帰国日が一緒で、ホテルも偶然一緒だった。列車の中で、折り返す列車の車窓から、そしてあまたあるチューリッヒのホテルの中の一つで・・・・これが妙齢の男女なら韓流ドラマのテーマにも十分料理できそうな出会いとすれ違いだ。

 そんな再会があった最終チューリッヒの一夜が過ぎて、名残惜しくも今日がスイス最後の日。まずは腹ごしらえ。豪華なバイキングの朝食だ。今回の旅の朝食の中で最高の圧倒的なメニューの量で、何を食べてよいやら迷うばかりだ。まあそこは健啖夫婦、焦らずじっくりと、たっぷり食べているところへ、またまた例の御夫婦登場。御主人は豪華な料理をくまなく舐めるように(実際は舐めてませんが・・・)ビデオで記録している。我が家も写真と、見ると皿は空になっていた。
 ここで初めてお互い名乗りあう。岐阜からいらしたYさんご夫妻で、スイスには度々お越しのようで、かなりお詳しい。出発時間も迫っていたので情報交換はe-mailということでアドレスのやり取りをして分かれた。
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 Yさんご夫婦はホテルの送迎バスで空港へ向かっていった。

 さて我々も帰国の準備だ。計画では一度チューリッヒの中心街へ出て、適当に店でも冷やかす予定でいたが、Yさんを送り出すのに表に出たら、ホテルの裏の広場で市場が開かれているのを発見した。マルクトだ。やっぱり現地の生活を知るにはマルクトに限る。しかも気の利いたお土産をゲットできるチャンスもある。
チューリッヒの街に出るのは止めて市場見物を旅の締めくくりとする事にした。
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広場にはびっしりとテント作りの露店が並んでいた。
花屋、八百屋、果物屋、肉屋、魚屋、パン屋、チーズ屋、ジャム屋、ナッツ屋・・・普段の生活に必要な物がほとんど揃っている。
土曜の朝、地域の住民がこぞって買い物に出ているのか、とても賑やかだ。
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日本でなじみのある食材もあるが、結構わが国ではレアな物が多い。全く見ない物もある。食材は新鮮で、素性の分かるものがほとんどだ。ジャムなど加工品は作った人が売っている。野菜も多分生産者だろう。
ナッツやベリー類の種類が桁外れに豊富だ。人ごみに混じって市場をくまなく見てあるいた。少し買い物もした。
空港へ向かう時間が迫ってきたので名残惜しいがマルクトをあとにした。
 チェックアウトを済ませ、ホテルの目の前のSバーン駅から電車で空港へ出た。ライゼゲペックで送ってあった荷物をピックアップ。駅内のチェックインカウンターで搭乗手続きを済ませると、再び荷物が軽くなった。駅のミグロでお土産のチョコレートを買い込んで、出発ロビーへ。飛行機が我々を乗せるために整備の真っ最中だった。やがてアナウンスがあり機内へ。長いような短いようなスイスの山旅も、いよいよ終わりに近づいていった。離陸したあと窓の外を見た。
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山が見えたが何処の山か分からなかった。またいつか再びこの地に戻ることを約束して楽しかったスイスとお別れをした。

<完>

PS
やっとこのスイスの旅の記録を完結することができました。すでに半年も過ぎてしまったので、新鮮味も薄れ、記憶も薄れ、ついでに髪の毛も薄れて、最後ははしょってしまった箇所もあります。でも写真と文で記録することで再び感動が自分によみがえり、楽しい思いを反芻できて、何倍も楽しむことができました。
今回はいろいろ出会いもありました。Nさんご夫妻、Yさんご夫妻。それぞれスイスを愛し徹底的に楽しまれておりました。我々はまだまだヒヨコ、これから何度か訪れるであろうスイスの楽しみ方をご指導いただける良き先輩方に会うことができました。もちろん各地で会った外国の方たちも忘れられません。
実は今回面倒だから「パック旅行でも良いか」、と思っていたのですが、頑張って個人旅行にして大正解でした。下手な英語でも最低限の意志を伝えることで気ままな旅が実現できます。でももう一つ突っ込んだコミュ二ケーションができない自分に腹立つ時もありました。
その辺りをパワーアップして、近い将来再びスイスの山を歩いて見たいと思います。

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